「人々は必ずあなたたちに言う。『ささやきつぶやく口寄せや、霊媒に伺いを立てよ。民は、命ある者のために、死者によって、自分の神に伺いを立てるべきではないか』と。 そして、教えと証しの書についてはなおのこと、『このような言葉にまじないの力はない』と言うであろう」(イザヤ書 8章19、20節)。

この聖句は、現代の風潮をよく表わしています。多くの若者たちが、恋の相談、人間関係、仕事の成功を求めて、良く当たると言われる占い師を訪れているようです。

今週も『初代文集』より一箇所、引用させていただきます。

「神は聖徒たちの最後の救出の直前に、神の民のために力強く働かれる。そして、これらの現代の魔術師たちは、神の働きをまねることが許される。その時が、間もなくやってくる。・・・われわれは神に頼り、悪人たちが恐れるものを恐れてはならない。すなわち、彼らが恐れるものを恐れず、彼らが尊ぶものを尊ばず、真理のために大胆で勇敢でなければならない。・・・彼らが神に信頼するならば、神は、神の民を保護し救われるのである」(『初代文集』132~133頁)。

私たちは占いに頼ってはなりません。その理由として少なくとも4つ挙げられます。

1.人を神格化する・・・人々は良く当たる占い師をその不思議な業と力に魅了され占い師の言いなりになります。そのため、自分で調べ、自分で考え、自分で決断するという、自由意志を損なってしまいます。

2.不思議に、早くて、お手軽に・・・「意識を少しだけ、色や方角、物を変えてみてください」という方法の特徴は、手軽で、早くて、不思議に大きな変化を求めようとします。果たすべき責任や、果たすべき地道な努力を見失う危険があります。

3.現世主義・・・そこで求められているものは、私の恋愛、私の健康、私の仕事、私のお金です。霊的なものを頼みとするわりには、霊的なものは求めません。お金や恋愛、仕事や健康を求めることは、それ自体悪いことではありませんが、問題は、神様にそれらを求めていながら、誰も神様を求めていないということです。

4.サタンの業・・・占いはサタンの欺瞞です。

『なぜいけない?占い・オカルト・新新宗教』(いのちのことば社)に書かれている田村昭二氏の記事には驚かされます。

「遠藤徳氏の体験(『百万人の福音』1991年8月号)は衝撃的だ。彼は高校生の頃から占いに熱中し、ついには四柱推命、六壬(りくじん)、奇門遁甲(きもんとんこう)などの高等占術をマスターした。そして絶頂を極めたかに見えた時、破滅がやってきた。悪霊のお告げによって翻弄され、精神的にまいってしまったのだ。そのような恐れの中から救いを求めて彼はキリスト教会に行き、ついにイエス・キリストを信じて完全な解放を知ったという。ある時遠藤氏はエゼキエル書8章を読み、その中で『東の太陽』を拝むことが最悪の偶像礼拝と知り震撼したと言う。というのは占いを保障するのが、『東の太陽』に象徴される龍神だからだと言う。この龍こそ聖書では、サタンそのものである」。