2007年5月 第246号
教会が好きですか?
東京中央教会副牧師 伊藤 滋
約10年ぶりに懐かしい東京中央教会に帰ってきました。帰ってきてまず感じたのは、この教会を愛する人たちがここにいる!ということでした。それは10年前にこの教会に初めて赴任した時に、まず感じたことでもありました。多くの方々が1時間以上かけて毎週この教会に通ってこられます。「もっと近くにも教会はあるけど、私は中央教会が好きだから」という声をよくお聞きします。また病気や高齢のため教会にくることが難しくなってしまった方々とお会いした時にも、「教会が好きです」という皆さんの思いを肌で感じます。
エペソの手紙5 :25には「キリストは教会を愛し、そのために命を捨てられました」(GodWord Translation)と書かれています。イエス様の十字架の死は、私達の罪の救いのためであり、教会を愛するがゆえのものでした。イエス様の十字架の犠牲のゆえに、今この場所に教会が建っています。神様はこの東京中央教会に、何を期待しておられるでしょうか?
私は、教会に失望して教会に通えない時期がありました。神様を信じてはいましたが、教会から心が離れていたのです。「自分ひとりででも神様とつながっていればいいんだから」と自らに言い聞かせながらも、やがて聖書を開いたり祈ったりすることもできなくなり、心が渇いていました。それはとてもつらい時間でした。
勇気を出して久しぶりに教会に足を踏み入れた時、ただ建物に入っただけで涙が出てくるのを抑えることができなかったのを覚えています。あれから神様は、教会の交わりを通して私の心に触れてくださいました。私の痛みを、自分自身の痛みであるかのように受け止め、話を聞いてくれた人がいました。また自らが抱えている重荷を、仲間たちの前に心を開いて涙ながらに訴えた人がいました。皆が心をひとつにしてその人のために祈りました。その時「ふたり、または三人がわたしの名によって集まっている所には、わたしもその中にいる」(マタイ18:20)というイエス様の約束を体験することができました。
「教会はどんなに弱く欠陥だらけのように見えても、神が特別な意味で最高の関心を払われる対象である。教会は神の恵みの舞台であり、そこで神は人の心を変える力をあらわすことを、およろこびになるのである。」『患難から栄光へ』(上巻)4ページ
神様は教会を愛しておられます。愛するがゆえに教会に期待し、注目しておられます。神様は教会を通して私たちの心に触れてくださるのです。これから皆さんと共に、この東京中央教会を通してそのような素晴らしい神様の力を体験していきたい!と、心から願っています。どうぞよろしくお願いします。
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